今回は第三回女声講座「共鳴空間を狭める」です。
第一回の講座でもお話ししましたが、女声を出す上で男性の共鳴空間(喉、口、鼻)は広く、女性と響き方が異なります。
そのため、共鳴空間を狭めて女性に近い共鳴腔を作りましょう。
喉の空間を狭める
まずは喉からです。
喉には様々な筋肉があります。そして、これらの筋肉をうまく使うことで喉の空間を狭めることが可能です。
喉の筋肉は総称で喉頭懸垂機構と言います。
これについては「声帯の筋肉」で詳しく解説しています。
重要な筋肉
空間を狭めるために重要な筋肉は三つです。
一つ目は甲状舌骨筋(こうじょうぜっこつきん)。
二つ目は口蓋喉頭筋(こうがいこうとうきん)。
三つ目は茎突咽頭筋(けいとついんとうきん)。
二つ目、三つ目の筋肉は役割が同じことから一緒に扱われることが多い筋肉です。
ここからは詳しく話していきます。
甲状舌骨筋
甲状軟骨と舌骨筋をつなぐ筋肉です。
これが働くとハウルの城のカルシファーのような声が出せますと前にも説明しましたが、ボイストレーニングではあまり重要視されない筋肉です。
しかし、女声講座では全く違います。この筋肉は喉の空間を狭める上で最も重要な筋肉になります。
まず目を見張るのはその可動域の広さです。
他の喉の筋肉は「確かに言われてみれば変わった」といった程度の変化ですが、この筋肉は舌の筋肉と連動していることもあり、あからさまに響き方が変わります。
口蓋喉頭筋、茎突咽頭筋
口蓋喉頭筋、茎突咽頭筋は役割が同じなので一緒に扱っていきます。
これらは喉を後方に持ち上げる筋肉です。
この筋肉がうまく働くと声帯が引っ張られて声が通りやすくなる他、声帯が口に近づくことで共鳴腔が短くなります。
甲状舌骨筋のみが働いている場合、鼻声感が強く出てしまうのですが、これらがサポートすることで地声感が増します。
練習法
では、ここからはこれらの筋肉をうまく動かすための練習法を紹介していきます。
まずは甲状舌骨筋がどの筋肉なのかを確認しましょう。
舌を前に出した状態で、奥の舌で口の上に触れてみましょう。
その時に、舌だけでなく舌骨筋も動くことになります。
甲状舌骨筋の動かし方がわかってきたら、「ささやき法」という練習法に移行しましょう。
ささやき法
ささやき法は、女声界隈ではかなり有名な練習法です。
やり方は簡単で、文字通り声帯を震わせずに囁き声で女声を作るといった方法です。
順序は以下の通りです。
①ささやき声で「あー」と言う。
②その状態で舌骨筋を上げていく。(はく息が口の上に当たることを意識してください)
③さらに口角を上げて響き方を調整する。
声帯を使わないので、共鳴腔のみを重点的に練習することができます。
最後に
ささやき声が女性のように聞こえるようになれば、共鳴腔の使い方はバッチリです。
ですが、筋肉の動かし方を忘れないためにも、ささやき法は声帯を使わない優しい練習法ですので、今後も行っていくようにしましょう。
次の第4回女声講座では「抑揚の付け方」を紹介していきます。

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